バスのブログ

バスと言っても、ブラックバスではありません。走るバスです。

バス事業者の体質って・・・?

人それぞれには「性格」があります。

 

あたりまえか・・・。

 

そんな人が集まってできている組織には「体質」がありますよね。

これ、業界によって意外と顕著に違うものです。

 

会社組織とは、経営理念の下に同じ目的をもって活動する人間が日々業務に就いているわけで。

その中で業務に対する姿勢やモチベーションは人それぞれもちろん違いますし、個人の性格もあるでしょう。

でも、その組織特有の体質やキャラクターは、気がつかないうちに身についていくものではないでしょうか。

 

例えばバリバリ体育会系の営業集団だったり、インテリ系のドライな集団であったり。

まあ、体育会系は今では絶滅危惧種になりつつありますがね。

いわゆるギラギラ系ですね。

 

ちなみに、私が長く在籍していた会社組織は、中途半端な体育会系でしたが・・・(笑)

 

 

 

さて、バス事業者の体質というとどうなのか。

 

過去、数100社のバス事業者とお取引を通して接してきましたが、大くくりで感じるのは、「のんびり」体質です。

 

客観的に見るとこれにつきます。

 

よくいうと「地に足がついている」。

悪く言うと、「危機感がない」。

 

これは、主軸事業が公共交通機関という事が大きく影響していると思いますし、バス事業者の使命でもある”安全運行”を続ける上では、当たり前の体質だとも思うのです。

 

組織において、事業改善を推し進めていくには問題提起から企画・立案、そして実際に先頭に立ってそれを前にすすめる絶対的なリーダーが必要です。

いわば、「カリスマ社員」ですね。

 

ルーティーンを変えるという事は、どの組織においても大変な事で、それこそ大きなパワーを必要とします。

ただ、バス事業者においてはそれに対して、大きなリスクを伴うわけで。

 

全ての変化は、安全運行という至上命題にまで最終的につながるのがバス事業。

ユーザー目線で見ると、これを一人のカリスマによって脅かされるのは、恐ろしい事でもあるわけです。。。

 

組織の大小はありますが、各部署、各階級において何度も吟味された事がやっと経営陣に伝わり、それに対してのテコ入れをまた揉みなおすのがバス事業者。

いや、それくらいでないと成り立たないともいえると思います。

 

 

つまり出る杭は打たれるではないですが、カドが立ちにくい組織に自然となっていくわけです。もう少しいうと、「変化を嫌う組織」が出来上がる。

 

もちろん、優秀な社員はたくさんいます。

が、その社員の能力を最大限に活かす環境がなかなか構築できていない現状があるように私は感じます。

別にそれが悪いわけではなく、ある程度の必然であるわけですが。

 

変化を嫌う・安定を求める傾向は、事業運営においてはプラスもあればマイナスもあります。

プラスは、地道に安定して継続出来る事。バス事業者へのニーズとしては、一番大切な事ではないでしょうか。

 

でも、マイナス面は周りの変化に対して順応させるまでに時間を要するという事。

課題を解消していくうえで、大きな痛みを伴う事が多いという事です。

 

前記事で簡単にまとめたバス業界の課題というのが、なかなか解消に向かわないのは、この辺りの体質、いや、もっと踏み込むと構造的な問題があると思うのです。

 

 

では、これら問題の解決方法はあるのでしょうか?

 

正直、一事業者レベルで対処できる問題ではないのではないかと個人的には思っています。

業界レベル、国レベルでのテコ入れが無いと、根本解決は難しい。

なぜなら、国民と密接な関係である事業だからです。

 

やれ、自由化だの規制緩和だので、自由競争時代に突入したのはいいですが、大きなハンデを背負った状態で戦わなくてはいけないのはあまりにも不利かと。

 

 

 

これらの問題を逆手に、バス事業者に対して様々なビジネスプレゼンテーションが行われているわけですが、断片的なサービスがほとんどであって、課題が根絶されるようなものは現在も無いように思います。

 

そして、体質的に義理堅く、変化を嫌うバス事業者は、一度取引した業者をとことん使う傾向もあるわけで。。。

 

ビジネスシーンでは結果がすべてで、実績のつくれないサービスを除外して行くのは当たり前ですが、「結果は出なくてあたりまえ」「最善を尽くしたのだから」というダメ元精神の下、いわゆる「良いお客さん」になってしまっている傾向も見受けられます。

 

良くいうと、取引先と深いつながり・関係づくりが出来るのですが、悪く言うと緊張感のない取引になってしまう。

結果を追求されない取引、変化を求められない取引ほど、楽な商売はないですものね。。。

 

 

 

何だか、書いていると凄くネガティブに見えてくるのですが、決してそうではありません。

私自身、バス事業者の方々はリスペクトしていますし、今でもお付き合いのある方々はたくさんいます。

それぞれにおいて意見をぶつけ合う事もありますし、上記のような傾向を把握されている方も多くいます。

 

 

根本改善できるような、良い案。

何かないですかね・・・?