バスのブログ

バスと言っても、ブラックバスではありません。走るバスです。

バス運転手募集広告のビジュアルについて

さてさて、次は募集広告のビジュアル面についてです。

 

皆様は採用広告の原稿作成において、ビジュアル面にはこだわりますか?

 

広告マン時代の私は、正直あまりこだわりは無かったですね。

良いか悪いかは別としてですが・・・。

 

 

文字ポイントやフォント、レイアウトなどにこだわる採用担当者もたくさんいらっしゃいました。もちろん、お金を払っている以上、要望を出す権利はあるのですが・・・アート作品を作っているわけではありませんし、それなりに校正作業にも時間がかかるはずです。

 

賛否あるかもですが、個人的な意見を言うと・・・

 

ハッキリ言って時間の無駄です。

 

商業広告など印象広告に関しては、徹底的にこだわる所だと思いますし、私も店舗のビジュアルや構築したサイトのビジュアルはこだわります。

が、求人広告の場合はちょっとこだわる所が違うと思うのです。

 

例えば、ロゴのサイズを何度も修正したり、特に意味のない写真を使っているのに、サイズにやたらこだわるとか、平べったいコピーのフォントを何度も変えたりとか。

これほど意味の無いこだわりは無いです。

 

では、ビジュアルはどうでもいいのかというと、それも違うと思います。

 

求人広告における写真などの素材は、見た目の為に入れるのではありません。

貴重な情報スペースと捉えるべきです。

 

つまり、文言を熟考するのと同じように、写真もよく考えて原稿を作りませんか?という事。

勘違いしがちですが、原稿のビジュアルを見てカッコいいからとか斬新だから応募するという方はいません。

視覚を通して伝えられる情報があるはずです。

もう少し砕いて言うと、検討している方は何かしらの情景を思い浮かべているはずですので、それを明確にしてあげるような写真でしょうか。

 

おすすめはやはり仕事現場の写真です。

求人広告でありがちなのは、スタッフの集合写真です。

これは、職場の明るい雰囲気などを伝えたかったり、どんな人達と働くのかを伝える為に掲載するのだと思いますが、集合写真にそこまでの力がありますでしょうか?

 

少なからず仕事のイメージが膨らむわけではありませんし、逆に雰囲気の悪さを醸し出してしまっている集合写真などもあるわけで・・・。

 

ダメとは言いませんが、できれば実際に募集する運転手の実際の現場写真が良いでしょうか。

とはいえ、運転手が運転席で座っている様子は正直殆どの人がわかります。

 

普段見る事の出来ない姿を写真を使って伝えてみてはいかがでしょう。

乗務前の点呼や申し送り、アルコールチェック、発車前の点検、終着場や休憩室・社食などでの休憩や食事、乗務後の清掃・洗車、終業点呼など、日頃見る事の出来ないシーンはたくさんあります。

バスの写真や運転席での乗務シーンは世の中に溢れているわけですから、違ったシーンを題材に原稿を作るのも良いかもしれませんね。

 

また、オススメは一人の運転手のスポットライトを当てて、そのストーリーを追いかけるようなもの。紙広告ですとある程度のスペースが必要ですが、Web広告やホームページでは充分なスペースが確保できますので、より詳細まで詳しく作り込むことが出来ると思います。

(人のストーリーって、意外と気になって追いかけたくなるものです)

因みに、集合写真においても、その原稿にストーリーを持たせることで、よりイメージを膨らませる事が出来ます。例えば、集合写真をベースに、各人のキャラクターやキャリア、役割などを紹介したり・・・です。なかなか読みごたえのあるモノになりますよ。

 

先述していますが、もちろんそれぞれの広告作成において、ターゲティングをしっかりと念頭に置くことが大切です。

最終的に、どの層に訴求したいのか?どのような役割をこの広告が担うのか?は、絶対的に意識して作る必要があります。

 

 

という事で、ここでお伝えしたいのは、ただビジュアルを表面的に整えるのではなく、そのビジュアルに意味のある広告を作るべきという事。

そのビジュアルをきっかけに、より深く興味を持ってもらえるような広告作りが理想的という事です。(メッセージ性があるというのが理想でしょうか)

 

では、そういった広告を作る為にはどうしたら良いのか?

 

広告会社や代理店の担当に、募集データと写真・ロゴ素材だけを渡しているだけでは、絶対に作れません。

 

こちらも散々お伝えしていますが、まずは現場を知る事。

広告を作る側が現場を知らなくては、求職者へ仕事の事を伝える事なんてできないですから。

 

広告会社・代理店担当者に協力してもらいながら、極力現場へ足を運び、生の声を拾う。そして写真におさめる。

(パートナー的広告会社や代理店担当であれば、定期的にこういった提案があるはずです)

それをベースにポイントを整理しながら原稿作成をする。

これをしていないのであれば、スタートラインにも立てていないと思ってください。

 

どうですか?

少し話が脱線しましたが、広告作成の部分だけ見ても、やるべきことはたくさんありますよね。

 

採用担当者は大変な仕事です。

が、やればやった分だけ、結果に表れる非常にやりがいがあり面白い仕事でもあります。

厳しい状況の続くバス運転手採用ですが、色々な分野で、まだまだ試すべき・改善すべき事があるはずです。

弱音を吐く前に、やれることを一つづつやっていきましょう。

その積み重ねがつながった時、大きな成果に繋がり、確実にノウハウが蓄積されているはずです。

 

バス運転手募集広告のポイント②

続いて、原稿を作成するうえでのポイントや注意点です。

 

はじめに、認識していただきたいのは、求人広告はあくまでもきっかけにすぎないという事です。

情報の溢れる現代社会において、紙やWebを問わず、一つの広告で全てを判断し、契約が成立するなんて稀です。

何度か説明してきました、採用専用HPというプラットフォームに誘引する為の物と割り切って考える事で、柔軟に広告展開の設計が出来ると思います。

 

だからと言って、広告が終わったわけではありません。

寧ろ、その情報を多く訴求する為に、有効な使い方をする事で以前よりも広告のパワーは高まっているように思います。

 

以前も触れましたが、広告媒体自体も多様化していますし、サービス内容も日々新しいものが生まれているわけで。

その辺りを営業担当と共に情報共有しながら、最適な出稿方法を見出していく事が何より大切です。

 

では原稿作成の内容に戻ります。

 

まずはターゲティング。今回の広告はどの層にターゲットを置くのか。これによって当然広告アプローチは変わりますよね。

・全くの未経験者に興味を持ってもらうための物なのか?

・現職運転手に向けた物なのか?

・イベントの告知要素が強いのか?

など、ターゲットを絞ったうえで、その対象に特化した出稿をするのは非常に有効です。

 

「全部欲しいからトータル的に・・・」「間口はなるべく広い方が良い。ターゲットは絞らずに・・・」という考え方もありますが、平たい広告を出して応募が来るほど、不人気職種は甘くありません。

裾野が狭くなっても良いので、候補者一人一人に響く原稿出稿を続ける事が、採用活動が安定する近道と言っても過言ではないです。

 

具体的には

未経験者対象

⇒まず何よりバス運転手の仕事というものに興味を持ってもらう事。「運転手ってこんなにかっこいいんだよ」「お客様とこんなエピソードがあって」「実はなかなか働きやすい仕事なんだよ」的な、バス運転手という仕事を選択肢として検討してもらうための壁を取り払うイメージでつくります。

 

経験者対象(現役運転手)

⇒もう少し踏み込んだ原稿作成がおすすめです。他者と差別化できる部分があれば前面に出す。キャリアプランを明確に提示するなど。

今更運転手の仕事については伝える必要はありません。(もちろん、特殊路線など運転手の仕事自体が差別化されているのであれば、それは大きなアピールポイントになりますが)

何かしらの課題を抱えて現職に就いている方たちがターゲットです。こちらのメリットを押し付けるだけでなく、個人に合わせた柔軟な対応をするというスタンスなども響く内容の一つです。

 

イベント告知

⇒もちろん、そのイベント内容にもよりますが、どちらかというとイベント系は未経験層や入口にいる方への訴求が多くなるはずです。

あまり重たいものではなく、一般の方々が抵抗なく足を運べるようなつくりが望ましいですね。

ただ、あまりにも間口を広げてしまうと違った目的の方(いわゆるバスマニアなど)が多く参加する事にもなりかねません。その辺りの線引きは充分注意して作成すべきです。

 

このようなイメージで広告出稿について、設計してみてはいかがでしょうか。

 

何事もそうですが、目的や狙いが無いとそのアクションに対する検証ができません。

貴重なコストを有効に活かすために、ノーコンセプトで広告を出しっぱなしにするのだけはおすすめできませんね。

 

 

次に募集要項についてです。

一番やってはいけないのが、「詳細は面談にて」広告。

広告媒体のレギュレーションもあり、今時なかなかありませんが、せっかく広告を出稿するのであれば、出来る限りの情報は開示すべきです。

開示できないというのであれば、そこが採用活動や定着率の部分でのウィークポイントになっています。

 

よくありがちなのが「うちは給与が他社より低いから・・・」という理由で、条件面を伏せる傾向。

もちろん、良いに越したことは無いのですが、応募のポイントはそこだけではありません。裏をかえせば、給与が高かったら人が集まるのか?という事です。集まらないですよね。

 

求職者というのは、給与も含めた様々な要素を検討して応募に至ります。それば自分自身の置かれた境遇によっても違いますし、経験やスキル、性格などによっても個人の物差しは全然異なります。

やってはいけないのは、採用担当者自身の物差しだけで判断するという事。

実際に現待遇で活躍している運転手がいるという事に自信をもって、臨む事も大切です。

そこには必ず続ける理由がありますし、大きなメリットやアピールポイントが隠れているかもしれませんよ。

 

以前の記事でも述べていますが、まずは採用担当者が運転手の現場を知る事。

これをする前と後では、広告アプローチが180度変わってきます。

 

 

あとは細かい部分ですが、広告に記載される募集要項の数字面に関して、求職者はミニマムで見ているという事です。

例えば月収19万円~35万円であれば、どれだけ経験やスキルのある方も入社時の月収は19万円であると認識します。

~35万円というのはいわばオマケのようなもの。

スタート時の給与が経験などをしっかりと反映するのであれば、そのように表記しなければせっかくのチャンスを失いかねません。

入社祝い金などについても同じことが言えますし、これらは金額全般に言える事です。

スペースを割いてしまう部分ですが、システムに合わせてなるべく詳細まで記載する事をおすすめします。

 

細かい給与システムの場合は月収例などをうまく使うと良いでしょう。

入社2年目(32歳既婚子供一人)

月収例33万円

(基本給200,000円+家族手当25,000円+時間外手当50,000円+役職手当5,000円+皆勤手当20,000円)

などです。

内訳の記載はより入社後の想像が膨らみますし、具体検討材料の大きな一つになります。

 

給与以外の待遇面もそうです。交通費は全額支給なのか?食事手当や社食の負担金は?社会保険をはじめ、どのような福利厚生があるのかなど、アピールポイントとして捉えるのではなく、必要最低限の情報として明記しましょう。

(媒体のレギュレーションで記載義務があるものが殆どではありますが)

 

次の記事では広告などのビジュアル面について纏めていきます。

バス運転手募集広告のポイント①

さて、次に採用担当者であれば毎日のように触れる募集広告について、考えていきましょう。

募集広告を作成するにあたり、ポイントとなる所はどんなところでしょうか。

 

これに関しては色々な考え方があると思いますし、様々なアプローチがあって良いと思います。

万人受けする平たい広告は、一見間口が広いように見えますが、訴求力という観点から見ると弱いものです。かといって、ターゲットをセグメントして偏った広告を作ってしまうと、それはそれでなかなか効果が無かったり・・・。

 

特に毎月計画的に採用広告を出すことが多いバス運転手に関しては、数か月程度先の広告出稿まで計画を立て、どのようなアプローチで出稿して行くのかを明確にしておくと良いと思います。

例えば、年度末など節目になる時期にはすそ野の広い興味を抱くような広告を集中的に出稿する、逆に5月や6月などは現職運転手に向けた訴求広告を出稿するなどです。

これらは、その戦略が正しいというわけではなく、コンセプトをもった出稿をすることで、その結果に対する分析が出来るというところが大切です。

一回一回の広告出稿が、応募効果だけでなく、採用部署のノウハウとなって蓄積されるというメリットがあります。

 

私自身、バス以外の求人広告に関しても20年程対応してきましたが、ハッキリ言って中途採用に関して時期などは特にこれといった正解はありません。

職種や地域性など様々な要素が結果を左右しますし、それが不人気職種であれば尚更です。

営業マンは営業トーク的に「ボーナス前が・・・」「決算前後が・・・」的な提案をすると思いますが、それがすべてではありません。

逆にその考えに賛同できるのであれば、そのターゲットに対して明確な訴求広告を出稿し、効果を測る。その繰り返しが、広告戦略のスキルを高める物だと思っています。

 

そんな中で一番やってはいけない事は、採用担当及び広告営業担当の主観で広告作りを進めてしまう事でしょうか。

広告作成においては、当たり前ですが採用する側の考えや意見を押し付けてしまいがち。そうではなくて、常に求職者目線で考え、ターゲットに対して必要な情報を正確に伝えて行く事が大切になります。

(特別施策などをアピールしたいところですが、ターゲットによっては全く響かない可能性も十分あるわけです。採用したい層が一体どのような情報を欲しているのかをまず考え、それに対して打ち出していく事が正しい広告作りというわけです)

 

あと、どうしてもとらわれてしまうのが、金額などの条件面ですよね。

給与や手当が高いに越したことは無いのですが、それだけで転職先を選んでいる求職者ばかりではないという事です。

とにかく稼ぎたいという方には打って付けの情報かもしれませんが、それ以外にもプライベートをとにかく最優先に考える方もいれば、仕事のやりがいを優先する方、長期的なキャリアプランを最優先に検討する方もいらっしゃいます。

これらも訴求ターゲットによって、アプローチを変える材料の一つにするべきですね。

 

良いか悪いかは別として、バス運転手の賃金相場はある程度転職者の頭の中にあります。それを大きく上回る場合、「何かある・・・?」と詮索してしまうものです。

なぜそのような条件が提示できるのかを明確にしてあげる事も大切なポイントです。〇〇だから〇〇という具体的な説明は、こういった広告だけでなく、信憑性があるものです。

 

具体的という言葉が出たところでもう一つ。

紙・Web問わず、世の中の求人広告は抽象的なものが溢れています。

 

「〇〇大募集」「明るい職場です」「楽しく働けます」「やりがいのある仕事です」

上記は、求人広告でよく見る表記かと思います。

どうでしょう。心動かされますか?

 

私は動かされません。なぜ今回大募集なのか?なぜ明るい職場なのか?どういったところで楽しく働けるのか?仕事のどこにやりがいを見出せるのか?という、大切な部分が欠けていては、スペースの無駄使いと言わざるを得ません。

 

逆に言うと、このような抽象的な広告を作成するような営業担当は、基本的なスキルが伴っていないと判断すべきです。

 

 

以前の記事でも触れたのですが、広告作成にあたり、アピールポイントの押し付けになっていないかのチェックも大切です。

今風に言うと「いいねの押し付け」的な感じです。

 

承認欲求丸出しのSNSなど、見ていて不快に感じる方いらっしゃいませんか。

でも、気を付けないと同じことを求人広告でやってしまっている場合があるという事。

想いが強すぎる場合などによく陥りがちなので注意が必要です。

 

その為には、自社のバス運転手という仕事に興味を持ち、アピールポイントとウィークポイントの両方をよく理解する事。

ウィークポイントは隠す事ではありません。見る人によってはメリットに変換可能です。(例えば、残業や休出の多い職場は辛いイメージですが、稼ぎたい人からすると希望通りの環境ですよね)

 

 

このように、少し客観的な目線から広告のコンセプトを設定し、必要な情報を出来る限り正確に伝えて行くという姿勢が広告作りの基本姿勢と考えると良いと思います。

自分の主観だけで判断するのではなく、あくまでも客観的に広い目線で捉える。

そうするだけで、訴求ターゲットが数倍に広がる事になり、結果的に活動の裾野が大きく広がるというわけです。

 

次の記事では、広告作りについてもう少し掘り下げて詳しく纏めていきたいと思います。

 

バス運転手の採用イベントについて③

先回記事の合同企業説明会のようなフォーマット型でなく、自社で開催できる採用イベントについて、纏めていきましょう。

 

自社開催イベントは事業者の規模や採用人数をはじめ予算によってもその内容は変わってきますが、比較的安価に出来る事とタイミングも事業者の都合によって選ぶことが出来るところが自社開催イベントのメリットでしょうか。

そして、そのノウハウを蓄積できるというのも自社開催をする大きな価値であると思います。

 

ではどのような種類があるか。

 

言ってしまえば、無限大です。

ニーズに合わせて企画・実施すれば立派な採用イベントなわけですから。

 

と言ってしまっては話しが始まりませんので、例をあげていきますね。

 

自社開催イベントには集客という悩みがセットでついてきます。集客を進める為にはいつも以上の「プレミア感」「期待感」などを提供しなければなりません。

だって、基本不人気職種なのですから。

どれだけ、上記の”感”を演出できるかがポイントになりますね。

(ただ、〇〇プレゼント!などで集客するのは考え物です。そもそも集客が目的ではなく、採用が目的という事を忘れないように企画しなければなりません)

 

①運転体験イベント

自社構内で賄う事が出来る一番身近なイベント企画としては、この運転体験イベントがあげられます。

こちらのイベントは主に未経験者向けですね。『バスの運転手に興味があるけど、大型のバスを操る自信がない・・・』というかたは、想像以上に多いです。

そういった方々がイベントで実際にバスを運転する事で、バス運転手の最も基本の仕事である”バスを運転する”という部分を理解してもらうというのがコンセプト。

求職者へのクロージングというよりは、初期段階でより深堀してもらうためのものと認識すると良いと思います。

内容はただ運転するだけでなく、ドアの開閉やアナウンスなど身近でよりイメージの膨らむような体験をしていただくと良いでしょう。

 

また、実際の運転手などから話を聞く機会を設けるのも良いですね。

やはりリアルな声というのは心に響きます。そう、採用担当が説明するよりもよっぽど説得力があるという事です。

 

もちろん、体験だけではなく、募集要項をはじめとする説明なども織り交ぜたいところです。が、イメージとしてはあくまでも背中を押してあげるというスタンスで臨みます。

転職に際する多くの不安や懸念点のあくまでも一つである運転への不安をイベントで解消しただけの事というイメージで。

まだまだ多くの不安や悩みがありますので、どちらかというと説明よりは、そういったネックになっている部分を、個人個人聞き出して、一緒に解消してあげるというようなコミュニケーションの場を設けるのが良いと思います。

 

そのネックが全て解消されたとき、晴れて御社へ応募するでしょうし、すでにその時点で双方において信頼関係が生まれているはずです。

 

 

会社説明会

合同企業説明会とは違い、自社独自で行う会社説明会です。

こちらはライバルが周りにいない分、集客がポイントになりますね。

キラーコンテンツが無いイベントになりますので、なかなか引き合いが無いのが現状です。

が、来場する方の見込み度合いは他イベントに比べて高いのが特徴の一つ。ある程度検討を重ねた結果、興味があり来場している方々に対してそのような内容にすれば良いか、よく考えて内容を組み立てる必要があります。

口頭や資料による補足を交えた募集要項の説明などを行うのは当たり前ですが、足を運んでいただいた方に「来てよかった」と思っていただけるような詳細な説明と、信頼感を与えなければせっかくの機会を無駄にしてしまう事になります。

 

会社説明会というと一方的に説明するイメージが強いですが、参加型のイベントにするというのは、一つの方法ですね。

ターンごとに来場者に質問を投げかけ、コミュニケーションを図りやすくプログラムする事。イベント内で話癖をつける事によって、抱えている問題点や不安点、悩みなどを聞き出しやすくなります。

来場者に対して、その場で応募を促すのではなく、具体検討してもらう為により興味を深めてもらう、より安心してもらうというスタンスが大切です。

 

その他には、もし自社営業所で開催するのであれば所内を見学してもらう、食堂で食事をしてもらう、停留中のバスに触れてもらうなどのアクションも有効です。

具体検討している方は、入社後の自分の姿を描いているものです。より実務に近い部分に触れてもらうというのはリアルイベントならではのコンテンツになります。

 

また、家族同伴型にするのも良いでしょう。一般的にはメディアの影響もあり、バス運転手の仕事に対して家族がポジティブなイメージを持っていないケースが殆どです。

そこを解消する事は、応募に対して大きな前進になります。家族の不安を解消するようなコミュニケーションやコンテンツで迎えるのも良いと思います。

 

 

③乗務見学ツアー

更に踏み込んだコンテンツになりますが、運転手の乗務について理解してもらう為のイベントです。

もちろん回送扱いのバスになりますが、実際の営業コースをイベント参加者に乗車してもらい走ります。実際のアナウンス実演をはじめ、難所や注意箇所の解説など運転手の声を聞きながら体験します。乗務中のエピソードなどもあると良いですね。

こういったイベントは運転手の協力と綿密な準備が必要になりますが、良いフォーマットとして蓄積されるでしょう。

休憩中の過ごし方や、乗務サイクルなどはなかなか想像のつかないものです。入社後の自分を描くという観点からすると、こちらも有効なイベントと言えます。

 

 

④女性限定体験会

近年注目されている女性運転手を養成する為のイベントです。

まだまだ男性の世界というイメージが強いバス運転手ですので、こういったイベントを定期的に開催して、実際に参加者の応募を期待すると共に、総合的な広告効果を高めるという狙いもあります。

内容はやはり女性に特化したものがベスト。

進行をはじめ、女性運転手にも協力いただき、女性が格好良く活躍する姿に触れてもらうようなイベントを構築したいものです。

女性運転手とのミーティングや女性専用の施設(休憩室・寮・トイレなど)もあれば必ず案内したいところ。

(イベント自体を男子禁制にする事で、一層実のあるイベントになると思います。)

特に家庭との両立がネックになるケースが多いですので、その辺りを解消する事を念頭にコンテンツをプログラムすると良いと思います。

※スイーツを囲んで座談会をしたり、女性運転手指導の下、実際にバスを動かしたり、制服を着たりなどならではのコンテンツがあると思います

 

 

⑤遠隔地採用選考会

バス運転手の志望者は、他の職種に比べて勤務地の選択範囲が広いです。

地元だけではなく、近府県、いや日本全国まで視野を広げて採用するというのも方法の一つ。

(私が過去に開催していたバス運転手合説でも、勤務地は全国可という方は多数いらっしゃいました。これは他業種ではなかなかない事です。このあたりはメリットの一つと捉え、積極的に掘り下げて行って良いと思います)

地方に出向いて選考会をするのも一つですし、あえて都心部へ出て行くのも一つ。

地方は人口が少ない分広告訴求効果が弱いですが、出稼ぎ需要などもある為、比較的ヒット率も高いです。逆に都心部は広告訴求効果はありますが、Uターン需要などに限られます。総合的にみると、どの地域に関しても一定の需要と費用対効果が期待できると考えられますので、採用活動のチャネルの一つとして十分に考えられると思います。

実際に大手バス会社は積極的にこのような遠隔地採用を導入しており、一定の成果をあげていると言えます。

(ただし、乱発するのはコストが嵩むだけです。また、必ず完全予約制にする事。アポイントがある場合に限り、遠隔地に出向くという方法をとらないと非常に無駄の多いチャネルと化してしまいますので。)

 

 

とまあ、ざっくりとですが例をあげてみました。

上記は実際に開催実績があり、どれも一定の効果があったものです。

 

もちろん、事業者の規模や待遇、ニーズなどによって合致しないものも有ると思いますが、ベースにアレンジを加えるのも良いかと思います。

 

大切なことは、こういったイベントは、イベント単体だけで結果を出そうとしない事。

あくまでもきっかけづくりであり、見込みを増やすという活動という事を忘れないでください。

 

では、その見込みはどこに着地するのか?

 

そうです。構築したプラットフォーム、採用ホームページが最終クロージングをしてくれるはず。

全てのアクションが、少しづつですが欠かせない事である認識をもって、採用活動を進める必要があるわけです。

 

 

バス運転手の採用イベントについて②

では、採用イベントの具体的な種類や内容について纏めていきます。

 

まずフォーマット化されたイベント、つまり開催(参加)しやすいイベントとしてはご存じ合同企業説明会があります。

 

合同企業説明会というと、リクルートマイナビなど大手も頻繁に開催している採用チャネルに今や欠かせないイベントですよね。

今更ですが内容について纏めると、各企業が大型の会場に集まり、ブースを設け、来場者に対して直接説明を施すというものです。

 

ですが、このような一般的な合説というと、バス事業者が頻繁に参加しているイメージは無いですよね・・・。

何故なのか?

費用対効果が悪いという判断からでしょう。

 

バス運転手は人気職種ではありません。いや、不人気職種です。

こういった様々な業種・職種が参画するイベントでは分が悪い。

おそらく一日参加しても0~3名ほどの着席で着地する事が殆どでしょう。

 

こういったイベントはある程度参画費用がかかりますし、担当者の時間的コストも計算しなければなりません。

現状、割に合うものかというと疑問符がつくわけです。

 

この状況は、散々当ブログで書いてきているキャリアプランや環境、待遇面の向上が成されないと今後も改善されないでしょうね。

バス運転手採用難構造の縮図と思っても良いのが、このイベントでの疎外感です。

世間一般に職業の選択肢として認識してもらえない限り、いつまでも運転手採用に頭を悩ませる・・・莫大なコストがかかる・・・という状況は変わらないという事です。

重ねて書いてきた通り、一筋縄ではいかないのですが、業界をあげて改善方向に進みたいものですね。

 

そこで、採用担当者であればご存じでしょうが、その独特であるバス業界に特化した合同企業説明会というものが誕生し、コンスタントに開催を重ねています。

一番に名前があがるのが「ドラなびEXPO」でしょうか。

こちらは、バス運転手専門の転職サイト「ドラなび」を運営するリッツMC社が開催しているバス会社のみが集まって開催される合同企業説明会。

来場者はバス運転手志望者のみというイベントです。

こちらは一般合説に比べて着席率が高い。何故なら、不人気職種という概念を考慮しなくて良いからです。

一般イベントに比べて来場者数は少ないのですが、誰もが運転手になる気持ちが少なからずある、もしくは経験者であるというのが、バス事業者にとっての最大のメリットになりますよね。

目の前に見込みのある方々が何人も歩いている状況というのは、簡単に作り出せるものではありませんし。

 

ここでのポイントは、その分ライバルも多いというところ。つまり競争率が高いというところです。

 

この類のイベントですと、関東で30社程度参参画、一日の来場は300~500人位、関西では20社程度参画、来場は200人から300人程度でしょうか。

着席数はブースにもよりますが、一日で5~50着席位が見込めます。

 

が、実はこういった業種特化型のイベントは着席率が高いという特徴があります。つまり、自社ブースに着席し見込みとなった方が、他社ブースにも座るという事。

やはり自身が魅力を感じる人材というのは、他社担当も同じような印象を受けるものです。

よって、そういった人材は、一日に多くの熱烈な勧誘を受けるという事になります。

 

するとどうなるか。

見込みの確度が低くなるという事です。

そして、やはりそれなりに条件面で優位に立つ事も自ずと必要となってきます。

 

こういったイベントは、過去に自身で企画・運営したバス運転手の採用サービスにおいても、何度か開催しました。

それなりの成果があり、喜ばれてもいたのですが、開催を重ねるごとに疑問が・・・。

 

そう、この類のイベントはやはり決まった牌の中で運転手志望者及び現役運転手を取り合うだけであるという事です。

 

もっと、裾野を広げてのイベント開催であれば意味があると思いますが、来場者数が少ない中での開催は、コストと時間に見合うだけの価値があるかというと、開催している側からしても疑問符がついてしまったわけです。

 

正直、こういったイベントは主催業者はある程度儲かります。元々来場者が多くなく期待値の低いイベントの為、収容する箱の大きさやスタッフの数などミニマムに抑える事ができる=経費がかからないからです。

なので事業的には決して悪くないの、年に数回や各地で開催しがちです。

が、採用支援という目線からすると、いまいちパワーが大きくないチャネルであったと思うのですよね。

(もちろん、こういった専門合説を採用プログラムに組み込み、欠かせないものとして活用している事業者もあると思いますし悪い事ではありません。が、以降の定着率などは注視していく必要性を感じます)

 

バス事業の支援、特に採用支援をしている事業者は、もっとバス運転手志望者の裾野を広げる活動を同時に注力すべきかなと。

そういった活動との関連性があれば、より良いイベントになりますし、それこそ参加する意義のあるイベントになると思うのです。

(そういった活動を繰り広げるのが難しいのは重々承知ですが・・・)

 

さて、この合説のブース創りやフローについて簡単に。

 

まず、どういったイベントでもいるのですが、やたらのぼりや奇抜なPOPなどでブースを飾り目立とうとする事業者。確かに見た目上の差別化は出来ていますが、そこに労力を割くのではなく、もっと内容にこだわってみてはいかがですか?

ブース装飾の基本はわかりやすくシンプルで清潔感がある事です。会場内を練り歩く求職者の心に響くようなキラーワードを用意し、シンプルに掲出しましょう。

 

そして、一番気を付けたいのが、装飾だけがブース創りではないという事。

例えば担当者がやたら多かったり、お偉いさんが大勢の部下を引き連れて視察に来るようなブースに来場者は座りたいと思うでしょうか?

また、担当者が椅子にふんぞり返って座っているブースに座りたいでしょうか?

着席が無いからと言って、スマホを見ながら下を向いている担当がいるブースが座りやすいでしょうか?

 

合説会場では、来場者と事業者の立場はイーブンです。求職者を迎える姿勢には、その事業者の社風や体質が見え隠れする物です。

ブース装飾ではなく、担当者の熱意に満ちたブースというのは、自然と活気にあふれる物です。事業者だけでなく、求職者もジャッジしているという意識をもって、運営しましょう。

提示する条件面はもちろん大切ですし、ライバルへの差別化にもなる所ですが、最終的なジャッジはその会社の人たちと働きたいか?です。

こういったリアルイベントというのは、条件提示と共に、自分たちの会社の雰囲気や仕事に対する熱意を伝えるものという意識で臨むと、最大限にイベントメリットを活用できると思います。

 

まだまだ書きたい事があるのですが、長くなりました。

次回は合説以外のイベントについて纏めていきます。

 

 

 

 

バス運転手の採用イベントについて①

これまではバス運転手の中途採用について、主に広告やオウンドメディアをフックにした手法を中心に纏めてきました。

 

今回からは、リアルイベントを駆使した採用手法についてです。

正確に言うと、採用促進ですかね。

 

大元の話になってしまいますが、バス運転手などの採用難職種については、一度の広告で何人か採用できる・・・という測り方をしてしまうと、根本がずれてしまいがち。

様々な施策や手法を行う中で、トータルとして進捗があるかどうかという物差しで測らないと、そもそもがおかしくなってしまいます。

 

その中で積極的に導入していきたいのがイベントです。

 

イベントと言っても様々な種類がありますし、新しく企画すればそれこそ無限に種類があります。

 

ありがちなのが「会社説明会」でしょうか。

これに関しては、ある程度の規模の事業者は既に行っていると思われます。

簡単にフォーマットを纏めると、開催告知を行い集客し、1~2時間程度会社の概要や募集要項、アピールポイントなどを説明し、質疑応答で終わるというもの。

まあ、バス事業者に関わらずどの業界でも基本的な採用イベントとして実施しているものですね。

 

新卒業界では、まさに当たり前のフォーマットです。

 

こちらのメリットとしては、担当者が直接、熱意をもって自社の求人募集について説明ができるという部分です。メディアを通して説明するのではなく、生きた声で伝えるというのは、いつの時代においてもそれなりの効果が有るものです。

デメリットとしては、告知にコストと時間がかかる事と、担当者の時間拘束、会場のコストなどがかかるという事でしょうか。

 

事業者によっては、この説明会を乱発しているような事業者も見受けられますね。

これは一開催に対して効果を測っているが故の取り組みでしょうか。

イベントというのは、乱発するとイベントでなくなってしまいます。ほら、お誕生日が毎週あったらいかがですか?

そもそもの価値がなくなってしまいますよね。

 

話を戻します。

この説明会というコンテンツ自体は決してネガティブなモノではありません。担当者の熱量は心を動かしますし、直接コミュニケーションをとる事で大きく前進する事は多々あります。

 

が、ここまで一般的なモノになっている以上、それぞれにおいて差別化を図っていきたいものです。

 

例えば、ノベルティグッズやクオカードプレゼントなどの施策を行っている事業者がありますが、果たしてどうでしょう?

来場交通費分としてクオカードはまだしも、ノベルティが欲しい人って・・・?

 

そう、集客が目的になってしまっている残念なフォーマットが多々見受けられるという事です。

 

説明会は内容で勝負したいところです。

一方的に説明するだけのイベントと求職者が知りたいところが知れたり、体験できたりするイベントでは、後者の方が断然良いイベントだと思いませんか?

 

一番やってはいけないのは、同じフォーマットで延々と開催を重ねる事。

都度、データをとって、イベント内容をアップデートさせていくという事は、採用活動の大きな改善に繋がります。

 

また、イベント経由での応募数なども長いスパンでデータどりが必要です。

イベントを開催しても採用数が向上しない場合は、集客はもちろんですが、イベント内容やその後のアフタフォローに問題が無いか。よく検証しながら進める事が大切になります。

 

例えば、イベント開催後について。

アンケートと個人情報をとってそのまま帰している所が多いのでは。

会場やその後のアフターフォロー連絡で選考へ促す程度のフォローであれば、イベント自体を有効活用しているとは言えないのでは?

 

連絡するツールは電話かメールでしょうか?

今時、普通に生きているだけで迷惑な営業電話は多数かかってきますし、メールの数なんて数えきれないほどです。

ラインで繋がるという事業者もいるかもしれませんね。

一元管理できる部分においては優れたツールですが、こちらも一時的な連絡に過ぎず、そこまで優れた方法とは言えません。

 

説明会に来場いただいた求職者の方は非常に見込みの高い候補者です。

この候補者を継続的にフォローしていく為には、日々情報として身近にあるべき必要があります。

一例としては、専用アプリの導入です。来場者をフォローする為の専用アプリを構築し、ダウンロードしてもらう。そのアプリの通知などを通して、常に情報をプッシュしたり、別イベントの案内が出来たり。

もちろん、コストはかかりますが、アプリ構築ツールなどが存在する昨今では、莫大な投資にはなりません。

一度接点がとれた大切な候補者をしっかりと最後まで追いかけるという姿勢は、求職者にとっても安心ですし、より費用対効果が高まる取り組みになります。

 

上記はあくまでも一例ですが、このように他社と差別化をして行く事が、採用活動のアップデートです。

 

そして、上記のようなアップデートは他業界では日常茶飯事。毎日新しい施策が生まれては消え・・・というのが普通なのです。

ブログ冒頭に書きましたが、バス業界はその特異な体質の影響で、新しい取り組みへの動作が遅い傾向があります。

ですので、逆にチャンスととらえれば、他業界よりも他社と差別化しやすいという事でもあるのです。

 

ちょっと、イベントというお題から逸れてしまいました。

次回は具体的なイベント内容や特徴などについて、触れていきたいと思います。

 

バス運転手の中途採用について⑤

何回かにわたって、プラットフォーム、採用ホームページの重要性を説いてきました。

 

では、その採用ホームページってどのようなモノなのかというところを簡単に纏めていきたいと思います。

(これを詳細まで書くと、代理店などの仕事を奪ってしまうので・・・(笑))

 

先ず、採用ホームページの役割って何でしょうか。

 

ここで一番陥りやすい間違いとしては、会社のPRページという認識で構築してしまうという事。

いや、間違いというか、正直殆どの制作業者担当者及び採用担当者はPRページと思っているのが現実です。

 

これが違う。

 

もちろん、最終的に会社に魅力を感じてもらわなければならないので、その要素も強いのですが、採用ホームページの利用目的は何であったか?を再認識する必要があります。

 

採用ホームページの目的は、バス運転手の仕事や御社に興味を持った方に対して、応募を促す、いわばクロージングのページです。

 

では、来訪者(求職者)は何を求めて来るのか?

 

それは、御社で働く事を具体的に描くための情報です。

 

それは魅力を羅列するもので良いのでしょうか?

 

 

バス運転手の仕事とはどのようなものか?

入社したらどのような過程を踏むのか?

事故を起こしてしまったらどうなるのか?

働く環境はどのようなものか?

実際の勤務時間や内容は?

同僚や先輩、上司は?雰囲気は?

キャリアアッププランは?

福利厚生面は?

 

あげればきりがありませんね。。。

 

つまりそこで働いている事を具体的に描けるリアルな情報を欲しているわけです。

よく、ネガティブ要素をひた隠すようなホームページを見かけますが、求職者はよく見ています。

というよりは、まず疑ってかかるのが求職者。その疑念やリスクを採用ホームページ上でゆっくり紐解いてあげるという事が、ポイントの一つになってきます。

 

「いやいや、うちの会社の現実を載せてしまっては、応募が来ないよ」という方。

であれば、ホームページはつくらないほうが良いかもしれませんね。

 

なぜ載せられないのか?その理由が解っているのであれば、改善すべきです。

(もちろん、運営上改善できない事もありますが)

その現場の問題を理解し、問題提起・改善提案を行うのは、採用担当者の仕事だと思います。

そのくらいのモチベーションが無ければ、良い採用活動なんてできませんから。

それも出来ない・したくないというのであれば、アナタはどの仕事においてもあまり明るいキャリアは画けないと思います。

 

話が脱線しました。

では実際にどのようなコンテンツを入れていくべきか。

ちょっと考えていきましょう。

 

まず念頭に置きたいのは、御社の採用ホームページに入ってくる層の中で、一番見込みに遠い層。「バス運転手ってどんな感じなのかな?」という少し興味があるという層です。

こちらの層に対して訴求すべきコンテンツは基本的な情報ですね。

バス運転手の仕事って実際にどんなものなのか?写真や動画などを駆使して、なるべくわかりやすく解説してあげるのは効果的ですね。

あと忘れてはいけないのが、大型二種免許について。どのような免許なのか?取得難易度はどうなのか?費用は?など、業界にいれば当たり前の事を噛み砕いて記載するというのは、意外と忘れられがちです。

 

また、同じような境遇で現在活躍している運転手さんはいないでしょうか?

もともとは殆ど興味なかったバス運転手の仕事になぜ今就いているのか?

この辺りの経験談は、そういったライト層に対して響くコンテンツになるかもしれません。

 

次に考えるべきは、未経験ですが既にある程度運転手になろうという考えをお持ちの来訪者。

ポイントになってくるのはその気持ちをグッと後押ししてあげるようなコンテンツでしょうか。

この辺りの層は、現場の情報を特に欲しがる傾向があります。今の職場や業務内容と比べるという作業を自然と行う為です。また、ある程度情報収集を行っている可能性が高きので、他社も意識したコンテンツ構築が必須となります。

ここで意識すべきは、待遇の良さではありません。そのコンテンツ内容の充実度と具体性です。

例えば、居酒屋のアルバイト募集の広告で

「明るく楽しい職場です!」

という表記と

「制服はアロハシャツ!イベント好きな〇〇大学の学生6名、ハワイアンミュージックの流れる賑やかなお店で、仲良く働いています!!」

では、どちらが現場イメージが湧きますでしょうか?

私のコピーが上手い・下手は置いておいて、個人差はあるにしろ、明らかに後者の方が具体的な情景が頭に浮かぶのではないでしょうか?

 

採用ホームページを作るうえで陥りがちなのが、前者のような表記です。

これでは、せっかくコストを割いてホームページを作っている意味がありません。

 

現場に踏み込める限り踏み込んだコンテンツや現役運転手をクローズアップしたコンテンツなどが応募を検討している求職者に響くものになります。

以前の記事でも書きましたが、現在、現場で活躍している運転手がいるという事は、何かしらのメリットややりがいなどを感じて働いているという事。そこをしっかりとした取材であぶり出すことが出来れば、例え一般的に見て待遇が悪かったとしても、決して見劣りしないコンテンツになるものです。

隠す事を考えるのではなく、伝える事を優先的に考えて構築して行く事が大切になります。

 

そして、最後に意識すべきは現役の運転手です。

つまり、他社で既に運転手として活躍している方が、転職を検討しているケース。

運転手からの転職組は、ポジティブに言うと既にある程度のスキルを期待できますが、ネガティブに言うと、悪い癖などが身についており、扱いづらいという声もよく耳にします。

特に接客面が重視される仕事ですので、そういう部分に慎重にならざるを得ないのはわかります。

 

が、ここの層を無視するのはいただけないですし、それこそ有効活用できれば、即戦力の補強が出来ますので、現場は大いに助かりますよね。

 

ここでポイントにしたいのは、キャリアプランの提示です。

まず、ある程度の運転スキルがある人材に対して、どのような条件で迎え入れるのか?

そして、どのようなキャリアアップが図れるのか?

 

条件面については、私の知る限りは、他の転職者と変わらない・入社祝い金などの金額差がある位ですが、ここに明確に差をつけるのも一つの方法です。

逆に経験者としての責任感・やりがいを与えるという方法。

転職というのは、かなりパワーを要す行動ですし、大きなリスクを伴います。

そして、いろいろ事情がありますが、今までの仕事をリセットして、新たにスタートを切ろうとしている人で、最初からモチベーションの低い人はいないはず。(採用しないはず)

経験者として甘やかすのではなく、やりがいを与え、ワンランク上の仕事ができるように後押ししてあげるイメージですね。

そのようなプランを構築して運用する事が出来れば、転職者採用の大きな目玉になりますし、うまく行けば現場も潤います。

転職者は金額や特別施策などの待遇面ではなく、業務内容に魅力のある会社に魅力を感じるものです。そこをクロージングコンテンツとして出せるホームページは強いですね。

 

また、キャリアプランを軽視すべきではありません。

運転手経験者の転職理由は、金額等の待遇面がすべてではないのです。

(待遇が原因であれば、同じバス業界は選びません)

毎日このまま同じ仕事を繰り返すのだろうか・・・など、仕事内容ややりがいを転職理由にする方は、想像よりずっと多い。もちろん、やるべきことだけをやって安定的に過ごせれば・・・という方も多いですが、そういった方はあまり転職市場に多く出て来る傾向はありません。

開示できる限りキャリアプランを開示し、より具体的に将来を描けるよう、ホームページに記載する事。そして、実例をあげて、真実味を持たせるのも良い方法です。

 

という事で、簡単にさわりの部分だけ纏めてみましたが、結構な量になりますね。

それほど、採用ホームページの内容については熟考すべき部分であり、拘って構築するべき項目というわけです。

 

ハッキリって、この内容次第で採用活動全体の進捗に大きく差が出ます。

 

話をもとに戻しますが、ホームページは会社のアピールをするところではありません。

しっかりと会社や仕事、現場を伝える場所です。

その構築を進める中で要改善項目が出てきたら、しっかりと改善検討してください。

この作成作業中に出てくる課題は、間違いなく採用難の要因に直結している部分となりますので。

 

「うちの会社はこうだから・・・」「こう決まっているから」「どうせうちの会社は・・・」という言葉が飛び交う限り、運転手の採用難は改善されないですよ。

広告出稿や予算を見直す前に、一番最初に着手すすべきところとして認識されると良いと思います。