バスのブログ

バスと言っても、ブラックバスではありません。走るバスです。

バス運転手募集広告のポイント②

続いて、原稿を作成するうえでのポイントや注意点です。

 

はじめに、認識していただきたいのは、求人広告はあくまでもきっかけにすぎないという事です。

情報の溢れる現代社会において、紙やWebを問わず、一つの広告で全てを判断し、契約が成立するなんて稀です。

何度か説明してきました、採用専用HPというプラットフォームに誘引する為の物と割り切って考える事で、柔軟に広告展開の設計が出来ると思います。

 

だからと言って、広告が終わったわけではありません。

寧ろ、その情報を多く訴求する為に、有効な使い方をする事で以前よりも広告のパワーは高まっているように思います。

 

以前も触れましたが、広告媒体自体も多様化していますし、サービス内容も日々新しいものが生まれているわけで。

その辺りを営業担当と共に情報共有しながら、最適な出稿方法を見出していく事が何より大切です。

 

では原稿作成の内容に戻ります。

 

まずはターゲティング。今回の広告はどの層にターゲットを置くのか。これによって当然広告アプローチは変わりますよね。

・全くの未経験者に興味を持ってもらうための物なのか?

・現職運転手に向けた物なのか?

・イベントの告知要素が強いのか?

など、ターゲットを絞ったうえで、その対象に特化した出稿をするのは非常に有効です。

 

「全部欲しいからトータル的に・・・」「間口はなるべく広い方が良い。ターゲットは絞らずに・・・」という考え方もありますが、平たい広告を出して応募が来るほど、不人気職種は甘くありません。

裾野が狭くなっても良いので、候補者一人一人に響く原稿出稿を続ける事が、採用活動が安定する近道と言っても過言ではないです。

 

具体的には

未経験者対象

⇒まず何よりバス運転手の仕事というものに興味を持ってもらう事。「運転手ってこんなにかっこいいんだよ」「お客様とこんなエピソードがあって」「実はなかなか働きやすい仕事なんだよ」的な、バス運転手という仕事を選択肢として検討してもらうための壁を取り払うイメージでつくります。

 

経験者対象(現役運転手)

⇒もう少し踏み込んだ原稿作成がおすすめです。他者と差別化できる部分があれば前面に出す。キャリアプランを明確に提示するなど。

今更運転手の仕事については伝える必要はありません。(もちろん、特殊路線など運転手の仕事自体が差別化されているのであれば、それは大きなアピールポイントになりますが)

何かしらの課題を抱えて現職に就いている方たちがターゲットです。こちらのメリットを押し付けるだけでなく、個人に合わせた柔軟な対応をするというスタンスなども響く内容の一つです。

 

イベント告知

⇒もちろん、そのイベント内容にもよりますが、どちらかというとイベント系は未経験層や入口にいる方への訴求が多くなるはずです。

あまり重たいものではなく、一般の方々が抵抗なく足を運べるようなつくりが望ましいですね。

ただ、あまりにも間口を広げてしまうと違った目的の方(いわゆるバスマニアなど)が多く参加する事にもなりかねません。その辺りの線引きは充分注意して作成すべきです。

 

このようなイメージで広告出稿について、設計してみてはいかがでしょうか。

 

何事もそうですが、目的や狙いが無いとそのアクションに対する検証ができません。

貴重なコストを有効に活かすために、ノーコンセプトで広告を出しっぱなしにするのだけはおすすめできませんね。

 

 

次に募集要項についてです。

一番やってはいけないのが、「詳細は面談にて」広告。

広告媒体のレギュレーションもあり、今時なかなかありませんが、せっかく広告を出稿するのであれば、出来る限りの情報は開示すべきです。

開示できないというのであれば、そこが採用活動や定着率の部分でのウィークポイントになっています。

 

よくありがちなのが「うちは給与が他社より低いから・・・」という理由で、条件面を伏せる傾向。

もちろん、良いに越したことは無いのですが、応募のポイントはそこだけではありません。裏をかえせば、給与が高かったら人が集まるのか?という事です。集まらないですよね。

 

求職者というのは、給与も含めた様々な要素を検討して応募に至ります。それば自分自身の置かれた境遇によっても違いますし、経験やスキル、性格などによっても個人の物差しは全然異なります。

やってはいけないのは、採用担当者自身の物差しだけで判断するという事。

実際に現待遇で活躍している運転手がいるという事に自信をもって、臨む事も大切です。

そこには必ず続ける理由がありますし、大きなメリットやアピールポイントが隠れているかもしれませんよ。

 

以前の記事でも述べていますが、まずは採用担当者が運転手の現場を知る事。

これをする前と後では、広告アプローチが180度変わってきます。

 

 

あとは細かい部分ですが、広告に記載される募集要項の数字面に関して、求職者はミニマムで見ているという事です。

例えば月収19万円~35万円であれば、どれだけ経験やスキルのある方も入社時の月収は19万円であると認識します。

~35万円というのはいわばオマケのようなもの。

スタート時の給与が経験などをしっかりと反映するのであれば、そのように表記しなければせっかくのチャンスを失いかねません。

入社祝い金などについても同じことが言えますし、これらは金額全般に言える事です。

スペースを割いてしまう部分ですが、システムに合わせてなるべく詳細まで記載する事をおすすめします。

 

細かい給与システムの場合は月収例などをうまく使うと良いでしょう。

入社2年目(32歳既婚子供一人)

月収例33万円

(基本給200,000円+家族手当25,000円+時間外手当50,000円+役職手当5,000円+皆勤手当20,000円)

などです。

内訳の記載はより入社後の想像が膨らみますし、具体検討材料の大きな一つになります。

 

給与以外の待遇面もそうです。交通費は全額支給なのか?食事手当や社食の負担金は?社会保険をはじめ、どのような福利厚生があるのかなど、アピールポイントとして捉えるのではなく、必要最低限の情報として明記しましょう。

(媒体のレギュレーションで記載義務があるものが殆どではありますが)

 

次の記事では広告などのビジュアル面について纏めていきます。