バス運転手の採用イベントについて①
これまではバス運転手の中途採用について、主に広告やオウンドメディアをフックにした手法を中心に纏めてきました。
今回からは、リアルイベントを駆使した採用手法についてです。
正確に言うと、採用促進ですかね。
大元の話になってしまいますが、バス運転手などの採用難職種については、一度の広告で何人か採用できる・・・という測り方をしてしまうと、根本がずれてしまいがち。
様々な施策や手法を行う中で、トータルとして進捗があるかどうかという物差しで測らないと、そもそもがおかしくなってしまいます。
その中で積極的に導入していきたいのがイベントです。
イベントと言っても様々な種類がありますし、新しく企画すればそれこそ無限に種類があります。
ありがちなのが「会社説明会」でしょうか。
これに関しては、ある程度の規模の事業者は既に行っていると思われます。
簡単にフォーマットを纏めると、開催告知を行い集客し、1~2時間程度会社の概要や募集要項、アピールポイントなどを説明し、質疑応答で終わるというもの。
まあ、バス事業者に関わらずどの業界でも基本的な採用イベントとして実施しているものですね。
新卒業界では、まさに当たり前のフォーマットです。
こちらのメリットとしては、担当者が直接、熱意をもって自社の求人募集について説明ができるという部分です。メディアを通して説明するのではなく、生きた声で伝えるというのは、いつの時代においてもそれなりの効果が有るものです。
デメリットとしては、告知にコストと時間がかかる事と、担当者の時間拘束、会場のコストなどがかかるという事でしょうか。
事業者によっては、この説明会を乱発しているような事業者も見受けられますね。
これは一開催に対して効果を測っているが故の取り組みでしょうか。
イベントというのは、乱発するとイベントでなくなってしまいます。ほら、お誕生日が毎週あったらいかがですか?
そもそもの価値がなくなってしまいますよね。
話を戻します。
この説明会というコンテンツ自体は決してネガティブなモノではありません。担当者の熱量は心を動かしますし、直接コミュニケーションをとる事で大きく前進する事は多々あります。
が、ここまで一般的なモノになっている以上、それぞれにおいて差別化を図っていきたいものです。
例えば、ノベルティグッズやクオカードプレゼントなどの施策を行っている事業者がありますが、果たしてどうでしょう?
来場交通費分としてクオカードはまだしも、ノベルティが欲しい人って・・・?
そう、集客が目的になってしまっている残念なフォーマットが多々見受けられるという事です。
説明会は内容で勝負したいところです。
一方的に説明するだけのイベントと求職者が知りたいところが知れたり、体験できたりするイベントでは、後者の方が断然良いイベントだと思いませんか?
一番やってはいけないのは、同じフォーマットで延々と開催を重ねる事。
都度、データをとって、イベント内容をアップデートさせていくという事は、採用活動の大きな改善に繋がります。
また、イベント経由での応募数なども長いスパンでデータどりが必要です。
イベントを開催しても採用数が向上しない場合は、集客はもちろんですが、イベント内容やその後のアフタフォローに問題が無いか。よく検証しながら進める事が大切になります。
例えば、イベント開催後について。
アンケートと個人情報をとってそのまま帰している所が多いのでは。
会場やその後のアフターフォロー連絡で選考へ促す程度のフォローであれば、イベント自体を有効活用しているとは言えないのでは?
連絡するツールは電話かメールでしょうか?
今時、普通に生きているだけで迷惑な営業電話は多数かかってきますし、メールの数なんて数えきれないほどです。
ラインで繋がるという事業者もいるかもしれませんね。
一元管理できる部分においては優れたツールですが、こちらも一時的な連絡に過ぎず、そこまで優れた方法とは言えません。
説明会に来場いただいた求職者の方は非常に見込みの高い候補者です。
この候補者を継続的にフォローしていく為には、日々情報として身近にあるべき必要があります。
一例としては、専用アプリの導入です。来場者をフォローする為の専用アプリを構築し、ダウンロードしてもらう。そのアプリの通知などを通して、常に情報をプッシュしたり、別イベントの案内が出来たり。
もちろん、コストはかかりますが、アプリ構築ツールなどが存在する昨今では、莫大な投資にはなりません。
一度接点がとれた大切な候補者をしっかりと最後まで追いかけるという姿勢は、求職者にとっても安心ですし、より費用対効果が高まる取り組みになります。
上記はあくまでも一例ですが、このように他社と差別化をして行く事が、採用活動のアップデートです。
そして、上記のようなアップデートは他業界では日常茶飯事。毎日新しい施策が生まれては消え・・・というのが普通なのです。
ブログ冒頭に書きましたが、バス業界はその特異な体質の影響で、新しい取り組みへの動作が遅い傾向があります。
ですので、逆にチャンスととらえれば、他業界よりも他社と差別化しやすいという事でもあるのです。
ちょっと、イベントというお題から逸れてしまいました。
次回は具体的なイベント内容や特徴などについて、触れていきたいと思います。