バスのブログ

バスと言っても、ブラックバスではありません。走るバスです。

バスって乗るの難しくないですか・・・?

自家用車以外の移動手段って、世の中にたくさんありますよね。

長距離となると飛行機、中近距離ですと電車がその代表格だと思います。

それ以外にタクシーもそうですし。

 

バスもその手段の一つで、長距離だと夜行バスや高速バス、近距離ですと路線バスが一般的に使われるものです。

 

飛行機の搭乗は荷物検査やチェックインなど少し敷居が高い様に感じますが、その行為自体が特別な事(ビジネスで頻繁に使う方は別ですが・・・)ですし、そこまで気になりません。

それにそれなりのサービスも受けられるし、上級会員になるとラウンジサービスなどもあったりと、庶民の足というイメージはありません。

 

ここで比べたいのは電車とバスに関する、乗降車の違いについてです。

 

まず、電車。

地方の方は最寄駅から主要駅まで乗り継いで、そこから目的の駅まで移動するというのが一般的でしょうか。

行き先がそれぞれ異なるのと新快速、快速、私鉄だと特急や急行、準急などによって停車駅が異なります。

上記種類が多いと少しややこしくなるのですが、電車の場合は分線も含めて基本路線が決まっており、その上を走るか走らないか、停まるか停まらないかの違いで済むことが多く、初めての方やお年寄りにとっても比較的難易度が低いものになっています。

 

更に特筆すべきところは、ダイヤ通りにほぼ運行されるという事。

日本ってすごいですよね。電車が少しでも遅れると頻繁にアナウンスが入ったりちょっとした事件になります。

海外だと数分遅れなど日常茶飯事ですが・・・。

 

乗車に関しては目的地までの料金をシンプルな料金表で確認し、そこまでの料金ボタンを券売機で押して切符を買う。

(もちろん、いまはICカードスマホ決済などが主流ですが、あえて原始的な方法を書いています)

あとは自動改札を通って、乗車する電車の到着ホームで電車を待つ。そして、丁寧なアナウンスが入る。

乗車後は目的地に着いたら降りて、自動改札を通るだけです。

まあ、慣れているからというのもありますが、すごくシンプルです。

 

では、路線バスはどうでしょうか。

こちらも地方のかたは最寄りのバス停から主要バスターミナルまで乗車し、目的地に向かうのですが、まず第一関門は「前乗りなのか後ろ乗りなのか?」です。バス会社によって、前方と車体中央にある扉の運用が異なります。(車種によっては、後部に扉のあるモノもまだありますよね)

 

そして、第二関門は料金の先払い、後払い。

区間内統一料金の場合は先払いが多いですし、距離によって異なる路線は後払いが多いと思います。

乗車停留所を証明する整理券の導入をしている事業者も多く、その運用はまちまちです。

(もちろん、ICカードプリペイドカード導入路線もありますが、あくまでも基本的な運用方法を書いています)

 

さらに第三関門は降車時です。

アナウンスに合わせてボタンで降車意志を運転手に伝えます。

コロナ禍だけではないですが、非接触非コミュニケーション化が進んでいる中、古くから変わらない、運転手との無言のコミュニケーションがこの降車ボタンによる降車です。

前降車の場合は、これに運転手との挨拶が加わりますね。

 

個人的には、上記第三関門はバス文化独特の素晴らしいアクションだと思うのですが、効率化という目線で見ると、流石に超原始的手法が今も現役バリバリ状態であるという事実は否めません。

 

野球でいうと、王選手、長島選手が大谷選手と対戦しているような感覚でしょうか・・・。違うか・・・。

 

上記第一~第三関門もそうですが、ポイントと思うのが、バス停や系統数の多さです。

ご自身の半径10キロ以内のバス停を全て把握している方、いらっしゃいますか?

おそらく乗ったことのあるバスであれば、その路線のバス停の場所位なら何となく覚えていますが、町名や〇〇〇前など、ローカルなバス停が多すぎて、覚えるには難易度が高すぎると思われます。

 

同じ行き先でも系統の違いでルートが異なり、目的地にたどり着けなかったり、遠回りをしたり。

そもそも目的地のバス停にいく為にはどの系統のバスに乗ればいいのか?

大きなターミナルでは、かなり複雑な案内板などでかろうじて確認できるのですが、それでも本当に目的地に着くのか、不安がつきまといますし、最寄りのローカルなバス停では、その確認すら不可能です。

 

だいたい、系統って何やねん!という話にもなりますしね。

 

生活圏を網目のように網羅できるのが、路線バスの最大の利点であると同時に、乗車難易度を自らあげてしまっているという現実が路線バスの運行にはあります。

 

また、到着時間が明確でない事も、難易度を高める一つの要因でしょうか。

こちらも通勤ラッシュ時の交通事情などもあり仕方のない事ですが、電車などのようにほぼ定時で到着し、行動計画が逆算できるという状況はつくりづらく、ある程度余裕を持った行動が必要というところです。

 

上記の課題について、バス事業者が手をこまねいているというわけではありません。

通信システムを導入し、バスの現在地をバス停で伝えたり、スマホアプリなどを介して、目的地や系統、料金の案内をしたりと、それぞれ改善がなされています、

が、特に地方を中心に現在の乗客層に合致した完全策であるとは言い難く、劇的にその効果があらわれているとは言い難い状況です。

 

 

別にここで劇的な改善策を提案したいわけではありませんし、アイデアが私自身にあるわけではありません。

が、ビジネスにおけるポイントとして、バス利用者増を考えていく中で避けて通れない改善項目である事は明確ですし、事業者が投資していくべきところかとは思います。

スマホ世代が利用者の主流となる時代が来たとしても、その時にはまた更に別のデバイスが情報収集の主流になっているわけで。いつの時代も、歳をとると時代においていかれてしまいます。。。泣)

 

勝手な言い分ではありますが、まずは最低限スマホを開かなくても目的地へいく為にどのバスに乗り、いくらかかるのか?

このくらいは、各バス停において誰もがわかるようにしていきたいものです。